当時のお客様の状況&相談内容
- 法人設立して20年以上
- 国家資格者なし
- 工業用ロボットの製造と販売、設置を行う
- 機械器具の設置工事で許可を取りたい
打ち合わせ時に話を聞いた所、上記の状況が分かりました。国家資格者はいないものの、お客様に長年の経験があるので許可は取れる判断しましたが、取りたい業種が【機械器具設置工事】と聞き、請求書等の証明資料を確認しました。
それは本当に機械器具設置工事ですか?
機械器具設置工事は、名前の通り機械を据付、設置する工事です。しかし単に機械を設置していれば機械器具設置工事に該当する訳ではありません。静岡県の例示を参考にしてみます。
プラント設備工事、運搬機器設置工事、内燃力発電設備工事、集塵機器設置工事、給排気機器設置工事、揚排水機器設置工事、ダム用仮設備工事、遊技施設設置工事、舞台装置設置工事、サイロ設置工事、立体駐車設備工事
いかがでしょう?大きめの設備工事であることが分かると思います。またこれらの工事は現場にて一から組立て設置する工事です。つまり自社工場で製造し、客先で機械を設置する工事ではないのです。
今回のお客様も自社で機械を製造し、客先の向上に運搬し配置をする工事をしております。
なので機械器具設置工事ではないと判断しました。
機械器具設置工事に関しては請求書のみだと判断が難しく、当時の資料など参考にしながら県庁と協議をしましたが同様の判断に至りました。しかし一方でこのお客様の行っている工事は何に該当するのか?という疑問も湧いてきます。
機械の運搬・配置工事はどの業種に該当するのか?
単に製造した重量物を運搬配置する工事は、【とび・土工・コンクリート工事】に該当します。考え方として先述したように現場で部品から組立て、加工、設置する工事=機械器具設置工事で、単に完成した機械を運搬配置する工事=とび・土工・コンクリート工事に該当するということです。
ちなみにこの機会が電気設備であれば【電気工事】、給排水衛生設備などであれば【管工事】に該当します。
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